麺が食べたいときはそば!悪玉コレステロールを下げる「ルチン」が豊富

そば麺類は食べやすい一品料理の代表です。麺類はうどん、そば、パスタ、そうめん、色々ありますが、どれを選ぶのはいいでしょうか。悪玉コレステロールを気にする時には、そばを選ぶのが一番です。

そばにはルチンという栄養素が多く含まれ、その他にも悪玉コレステロールに有効な成分が摂れます。そばの分量が多い十割そばを選べば、よりたくさんの有効な栄養素が摂れます。

そばはどうして悪玉コレステロールを気にする人に向いているのか、どのように食べるのがより効果的なのかを、栄養士の立場から説明します。

ルチンはどんなもの?

ルチンは抗酸化物質の1つ

ルチンは、ポリフェノール類のフラボノイド系の一種です。ポリフェノールもフラボノイドもどこかで聞いたことがある言葉だと思います。

ポリフェノール類は、フラボノイド系とフェノール系の2つに大別され、全部で5000以上もの種類が存在します。ルチンはその1つです。少し前までは「ビタミンP」と呼ばれていましたが、正確にはビタミンではありません。現在では「ビタミン様物質」と呼ばれ、ビタミンと似た働きをしています。

ルチンはどんな食べ物に入っているの?

そば粉のガレットルチンが多く含まれている代表が「そば」です。日本の食べ物と思われがちなそばですが、実は世界でたくさん食べられています。

フランスのガレットは日本でもお馴染になってきましたね。韓国の平壌冷麺、スロベニアのクラクフカーシャなど、庶民的な料理が多いです。

【ルチンが多く入っていると言われる食品】

  • そば
  • アスパラガス
  • ホウレンソウ
  • なす

ルチンはビタミン様物質のため、食品成分表で調べられている項目ではありませんので、正式な含有量は不明です。露地栽培やハウス栽培などで大きく違うというデータもあります。日常摂取する量では、摂りすぎたりすることはありません。

ルチンと悪玉コレステロールとの関係

ルチンは抗酸化物質

ポリフェノール類全般にいえることですが、ポリフェノール類には抗酸化力があります。体の中に取り込んだ酸素は、約2%が活性酸素になり、人体に侵入した細菌を攻撃するなど、免疫機能の一部として働きます。しかし、この活性酸素が多いと、悪さをし始めます。その1つが、悪玉コレステロールを酸化して、超悪玉コレステロールにしてしまうことです。

超悪玉は悪玉より血管の細胞への攻撃性が高いことが特徴です。ルチンの持つ抗酸化力は、「酸化に抗する力」という意味で、活性酸素を消してくれる力です。ルチンによって、悪玉コレステロールが、極悪玉コレステロールになるのを防いでくれるということです。

ルチンには血管強化の効果もある

抗酸化力のあるポリフェノール類はルチンの他にもありますが、ルチン独特の力として、血管の強化作用があります。悪玉コレステロールが多いことだけでは、特に大きな自覚症状はみられません。しかし、悪玉コレステロール多ければ、血管にダメージが蓄積し、突然脳出血などの大きな病気を引き起こすのです。
コレステロールに関する病気

ルチンによって血管が丈夫になれば、脳出血を予防したり、血圧の降下作用もあります。ルチンは、悪玉コレステロールを直接減らすだけではなく、そこから引き起こされる大きな病気を予防する力があるのです。

そばのレジスタントプロテインでさらに効果アップ!

そばにはレジスタントプロテインが含まれます。レジスタントプロテインは、消化酵素によって分解されにくく、食物繊維と似たような働きをするタンパク質のことです。このレジスタントプロテインが含まれているのは、高野豆腐、酒かす、そばです。

レジスタントプロテインは、食物中のコレステロールを吸着して体外に排泄させてくれるので、結果としてコレステロール値が低下します。そばにはルチンの効果もあるので、麺類を食べる場合には、うどんより、そうめんより、そばが適していますね。
レジスタントプロテインがコレステロールが上がりにくい体質に変えてくれる!

コレステロールが高い人に適したルチンの摂り方

ルチンは1日20~30mg摂るのが適切

ルチンは目標量などは示されていませんが、1日20~30mg摂れば効果がみられると言われています。そば1食分(140g)で23mg程摂取できますので、1日の量が摂れますね。

手軽にルチンを摂るならそば茶

そば茶ルチンは水に一部溶けだしますが、どの位のルチンが水に溶けているかは、まだ確かなことはありません。70%溶けだしているともいわれますし、数%しか溶けていないという研究結果もあります。しかしながら、「少しは溶けだしている」ということは間違いありません。

そばを毎日食べるのは難しいですが、そば茶なら毎日飲めますね。そば茶の中でも「韃靼そば」のそば茶ならルチンが豊富です。韃靼そばは普通のそばよりも約100倍のルチンが含まれています。もともとルチンの量が多ければ、溶けだす量が少なくても十分摂ることができます。

ビタミンCと一緒に摂ると効果的

ルチンはビタミンCの吸収を助ける効果があります。ビタミンCもルチンと同じ抗酸化力があります。健康維持を超えた激しすぎるマラソンなどを続けていたり、真っ黒な日焼けなどは、体の中で活性酸素を多く作り出しています。そういった人は、皺が深かったり、肌がボロボロだったり、年齢よりずっと老けて見えてしまいますよね。

心当たりがある場合には、抗酸化力のある食べ物を積極的に摂りましょう。ルチンと共にビタミンCを摂るには、ビタミンCが豊富な大根とそばを合わせた「おろしそば」がおすすめです。

結論

ルチンには、悪玉コレステロールがより悪くなる酸化を防ぐ力があります。また、血管を丈夫にしてくれます。そばにはルチンが多く含まれ、レジスタントプロテイン、ビタミンC吸収アップ効果なども重なって、悪玉コレステロールの悪影響を減らしてくれます。麺類を食べる時は「おろしそば」を選び、そば茶を積極的に飲むようにして下さい。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。