ヨーグルトは悪玉コレステロールを下げる? 乳酸菌の種類やタイプを栄養士が解説

ヨーグルト健康維持のために、腸内環境の改善のために、ヨーグルトを取り入れている人は多いかと思います。

実はこのヨーグルトには、悪玉コレステロール値を低下させる効果があるという研究結果が出されています。

今回は、ヨーグルトの種類を知って、コレステロールに効果的な種類について紹介していきたいと思います。

よりよい摂り方や、ヨーグルトと悪玉コレステロールの関係を、栄養士という立場から説明します。

ヨーグルトってどんな食べ物?

ヨーグルトの分類

私たちが普段食べている「ヨーグルト」は、日本では正式には「発酵乳」という分類です。
世界で古くから食べられているもので、世界には色々な発酵乳があります。日本において、発酵乳の基準はこの3つです。

  1. 無脂固形分 8.0%以上
  2. 酵母数又は乳酸菌数 1000万/1ml以上
  3. 大腸菌が含まれていない

この基準を満たせば、原料が牛乳では無くても、全て「ヨーグルト」となります。有名なヤクルトも「発酵乳」の分類です。

ヨーグルトの栄養成分

ヨーグルトは3つに分けて栄養成分が示されています。その原料である牛乳と比較してみましょう。

  エネルギー たんぱく質 脂質 カルシウム
牛乳 67kcal 3.3g 3.8g 130mg
プレーンヨーグルト 62kcal 3.6g 3.0g 120mg
普通ヨーグルト 67kcal 4.3g 0.2g 120mg
ドリンクタイプ 65kcal 2.9g 0.5g 110mg
参考:食品成分表2015
※全て1食(100g)中

ここから見てわかるのは、どの種類のヨーグルトでも、栄養成分にさほど大きな差がないだけではなく、牛乳とも特に大きな差はありません。牛乳からヨーグルトに変化する時には、菌の力で変化するので、基本的に何の成分も足さないし、引きもしません。なので、栄養成分に変化はないのですね。

ヨーグルトは、さまざまな種類が販売されていますが、ヨーグルトの特徴は菌の違いによって出るところが大きいです。悪玉コレステロール対策でヨーグルトを選ぶ場合は、コレステロールを下げる効果がある乳酸菌の菌種を選びます。

ヨーグルトと悪玉コレステロールの関係

何かと悪者扱いされるコレステロールですが、悪玉も善玉も、体の中で重要な役割を果たしています。

コレステロールの役割
  • ホルモンの材料
  • 細胞膜の材料
  • 胆汁酸の材料

体で使う以上にコレステロールが体でたくさん作られたり、食べ物から摂りすぎると、余分なコレステロールが血管を傷つけ、動脈硬化になり心臓病や脳梗塞などの大きな病気を引き起こす原因となるのです。

乳酸菌がコレレステロールを吸着

乳酸菌は、腸内で悪玉コレステロールを吸着し、体外で排泄する機能があります。これは、食物繊維と同じ機能です。

さらに、乳酸菌には胆汁酸を分解する機能もあります。胆汁酸とは、脂肪の消化に必要な消化液です。胆汁酸は材料としてコレステロールを使うので、コレステロール値が下がるという循環が生まれます。まさに一石二鳥ですね。

ヨーグルトにはコレステロール量が多くない

牛乳悪玉コレステロール値が高いと、注意されるのが「乳製品の摂りすぎ」です。乳製品と一口で言っても、牛乳、バターチーズ、そしてヨーグルトも乳製品です。これらの食事性コレステロール量は1食量として以下の通りです。

  • 牛乳(200ml) 24mg
  • ヨーグルト(100g) 3~12mg
  • チーズ1個(25g) 19g
  • バター(10g)21g

ヨーグルトに含まれるコレステロール量が、とても少ないことが判りますね。栄養士が説明する時に、どうしても「乳製品」と一括りにして説明しますので、ヨーグルトもコレステロールの多い食品の仲間としてしまいがちです。ですが、ヨーグルトはとてもコレステロールが少ない乳製品でもあるのです。骨粗鬆症を気にして乳製品からカルシウムを摂る場合は、ヨーグルトがおすすめです。

コレステロールが高い人に適したヨーグルトの摂り方

1日に200g~400gの範囲が適量

ヨーグルトはどの位食べればいいのでしょうか?ヨーグルトは1食100g~150g位食べるとして、1日2回、合計200g~300g程度摂ればOKです。

食事からの脂肪やタンパク質と合わせると、その位が限度となり、食べ過ぎてもより悪玉コレステロール値が下がることはありませんし、逆にヨーグルトに含まれる糖分や乳脂肪によって、中性脂肪が上がってしまうこともあります。

制限するというのは、摂りすぎている場合には減らすということで、全く食べないという事ではありません。適量は摂るべき量なのです。プレーンヨーグルトだと、1パック350~400g程の内容量なので、2日で1パック食べると考えたらいいですね。

おすすめの乳酸菌の菌種

ヨーグルトを作る乳酸菌というだけで、コレステロール低下作用が期待できますが、菌種によっては、よりその効果が期待できるものがあります。

ガセリ菌
雪印メグミルク「恵」ガセリ菌はヨーグルトを作る菌の中でも、胃酸などに強く、腸に届く量が多いです。
例:雪印メグミルク「恵」

クレモリスFC
ふじっこ「カスピ海ヨーグルト」いわゆるカスピ海ヨーグルトの菌種です。トロッとしたヨーグルトになります。
例:ふじっこ「カスピ海ヨーグルト」

最もおすすめ「豆乳ヨーグルト」

ポッカサッポロ「豆乳でつくったヨーグルト」悪玉コレステロール対策でヨーグルトを食べるなら、最もお勧めなのが豆乳を原料にしたヨーグルトです。ヨーグルトの乳酸菌も摂れるし、悪玉コレステロールの低下作用のある大豆製品から作られているなんて、悪玉コレステロールを気にしている場合に最も適していますね。
例:ポッカサッポロ「豆乳でつくったヨーグルト」

豆乳ヨーグルトはあまりメジャーではないので、自家製ヨーグルトを作るように、自家製豆乳ヨーグルトも作れます。しかし、自家製ヨーグルトは雑菌の繁殖もあるので注意が必要です。

結論

適量のヨーグルトを摂取する事は、悪玉コレステロール値の改善に繋がります。

いくら健康によいといっても、摂りすぎは良くありません。2日で1パック食べる程度を目標にしてください。

その際に、ガセリ菌ヨーグルト、カスピ海ヨーグルト、豆乳ヨーグルト等を選ぶようにするとよいでしょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。