伝統食・ぬか漬けは悪玉コレステロールを下げる、腸内フローラ正常化など健康効果多数

ぬか漬け日本の伝統食であるぬか漬けは、時間のない朝や、おかずがあと一品足りないという時にサッと食卓に出すことができ、簡単に食べることができるとても便利な食材です。

スーパーで手軽に買うこともできますし、趣味として家庭で漬けて、好みの味付けをしてみるのも良いですね。

ぬか漬けは、そのコクとしょっぱさで私たちの舌を満たしてくれるだけではなく、体にも良い効果をもたらしてくれるようです。それでは、ぬか漬けが持つ健康パワーについて見ていきましょう。

ぬか漬けってどんな食べ物?

ぬか漬けは、昔はどの家庭でも作られていた、日本の代表的な漬物ですが、手間がかかる、匂いが気になるなどの理由から、今ではお店で購入することの方が多くなっています。

ぬか床は、米ぬかと水と塩で作られます。ぬか床の腐敗を防ぐため、作り始めて1週間は1日2回、毎日かき混ぜるという作業が必要です。

ぬか床は上手に管理していれば何年も使うことができます。胡瓜なら1日で浸かりますが、材料によって浸かり具合が違うので、様子を見ながら取り出しましょう。取り出してからは2〜3日を目安として食べると良いでしょう。

【ぬか漬け20gに含まれる食品成分】

  かぶ 胡瓜 なす
エネルギー(kcal) 6 5 5
たんぱく質(g) 0.3 0.3 0.3
脂質(g) 0 0 0
炭水化物(g) 1.4 1.2 1.2
ナトリウム(mg) 540 420 198
カリウム(mg) 148 122 86
カルシウム(mg) 14 10 7
鉄(mg) 0.1 0.1 0.1
銅(mg) 0.01 0.02 0.02
ビタミンE(mg) 0 0 0.1
ビタミンK(μg) 0 22 2
ビタミンB1(mg) 0.09 0.05 0.02
ビタミンB2(mg) 0.01 0.01 0.01
ナイアシン(mg) 0.6 0.3 0.2
ビタミンB6(mg) 0.08 0.04 0.03
ビタミンC(mg) 4 4 2
食物繊維(g) 0.4 0.3 0.5

ぬか床にはたんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が含まれており、ビタミンCは唯一含まれていませんが、野菜の栄養分からとることができるので、どの栄養素もバランス良く揃った、栄養価の高い食品といえます。

ぬか漬けがコレステロールを下げるメカニズム

乳酸菌のパワー

ぬか床ぬか床の中では乳酸菌が活発に増殖しています。乳酸菌は善玉菌の代表とも言われる菌で、腸内環境を整えて悪玉菌を減らしてくれます。

乳酸菌の働きには、下痢や便秘の改善、免疫力アップなどだけではなく、コレステロールの増加を抑制する働きもあることがわかっています。

悪玉コレステロールが低い人は腸内の乳酸菌が多く、高い人は少ないという研究結果も報告されています

これは、肝臓内のコレステロールを利用して作られる胆汁酸を吸着して、体外へ排出する働きによって、減少した胆汁酸を補うために、肝臓内のコレステロールを胆汁酸へ変換するという循環によるものです。乳酸菌にはこのサイクルを促す作用があるのです。

酵素のパワー

また、ぬか漬けには人が生きていく上では欠かせない酵素が含まれています。酵素の働きは、食物の分解、呼吸や運動など様々で、酵素がなくなると生きることもできなくなります。この酵素は加齢と共に少なくなっていくため、食品からとり入れてあげる必要があります。

この酵素の働きによって、新陳代謝の改善により、美肌効果やダイエット効果を得ることができ、ぬか漬けを知らない若い世代の女性の間でも、密かなブームが起こっているようです。

コレステロールが高い人に適したぬか漬けの摂り方

ぬか漬けは生の野菜の栄養を5〜6倍にもアップさせてくれます。コレステロールが高い人にはもちろん、健康を維持したい人、免疫力をアップさせたい人など、多くの人にとってほしい食材です。ぬか床から取り上げて冷蔵庫にしまっておけばいつでも手軽に食べることができるのも魅力的ですね。

しかし、注意しておきたいポイントもあり、食塩を使用しているぬか漬けは、摂りすぎると高血圧や脳血管疾患、心疾患などの強い病気を引き起こす原因にもなってしまいます。1日の食塩摂取の目安量は8g以内とされていますので、他の食事とのバランスを見ながら摂る量を調整していきましょう。

参考として、20gのぬか漬けに含まれる塩分は、0.5gから1gほどです。

この程度であれば影響も大きくないので、他の食事とのバランスも調整しやすいと考えられます。塩分のとりすぎは、むくみにも繋がります。「食べ過ぎたかも」というときには、カリウムの多い麦茶や海藻類、生野菜などを食べて塩分の排出を促してあげましょう。

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塩分を抑える方法

ぬか漬けの塩分を抑えたいのであれば、次のような工夫もあります。

野菜を丸ごと漬ける
丸ごときゅうりのぬか漬け切り口があると、断面が大きくなり吸収される塩分も多くなります。

薄味に仕上げたいときには、野菜は切らずにそのまま入れて、取り上げてから切るようにしましょう。

冷蔵庫で漬ける
冷蔵庫は温度が低いので、乳酸菌の活動力が弱まり、塩分が抑えられたぬか漬けを作ることができます。ただ、塩分が薄いと味がぼやけたり、アルコール臭や酸味の原因ともなるので注意が必要です。

水分の多い野菜を追加する
塩辛くなりすぎたというときには、ぬか床に水分の多い野菜を加えると塩気が早く抜けます。おすすめは胡瓜や大根、キャベツなどの野菜です。

結論

ぬか漬けは、冷蔵庫など食品の保管が十分ではなかった昔からの知恵が絞られた、栄養的にもとても優れた食品です。栄養価が抜群なだけではなく、乳酸菌や酵素の力によって、様々な健康効果が得られ、コレステロールを下げる効果までもが期待できてしまいます。

塩分が多いというのが難点ですが、食べる量に気を付けたり、塩分を抑えるつけ方をすれば、たくさんの効果をしっかりと得ることができます。日本古来の伝統食であるぬか漬けを取り入れて、健康的で美しい身体を手に入れましょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。