男性のコレステロールはなぜ上がる?男性ならではの原因と対策を解説!

1009_1コレステロール値が高いと、動脈硬化の原因となり、心筋梗塞や脳卒中を引き起こします。原因は加齢によるものだけではなく、運動習慣や食生活の乱れによって若い世代でも起こる可能性は十分にあります。

コレステロールの基準値や平均値はどのくらいなのかということを知っておくと、自分で健康管理を行うときにとても役に立ちます。

さらに、男性のコレステロールが上がる原因や改善方法について、具体的に解説していきます。

コレステロールの基準値と平均値について

コレステロール値の基準は近年見直しがされ、全国の検診を行う機関が適用できるようにと、人間ドック学会が健康保険組合連合会と共同で公表しました。従来は男性と女性の基準値は同様とされていたのですが、この改定で男女別に基準値が設定されるように変更になりました。

男女別のコレステロールの基準値の具体的な数値は次の通りです。女性は年代別に基準値が区別されることになりました。
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総コレステロール

■ 男性
今までの正常範囲 140~199mg/dL
改定後の正常範囲 30~80歳:155~257mg/dL

■ 女性
今までの正常範囲 140~199mg/dL
改定後の正常範囲 30〜44歳:144~237mg/dL
         45〜64歳:158~280mg/dL
         65〜80歳:177~281mg/dL

LDLコレステロール値

■ 男性
今までの正常範囲 60~119mg/dL
改定後の正常範囲 30~80歳:74~180mg/dL

■ 女性
今までの正常範囲 60~119mg/dL
改定後の正常範囲 30~44歳:61~150mg/dL
         45~64歳:73~185mg/dL
         65~80歳:84~189mg/dL

男女ともに正常となる範囲が拡大され、基準が緩くなっています。

総コレステロール値の成人男性の平均値は196.6mg/dLであり、女性は207.2mg/dLでした。コレステロールが正常範囲内の人は項目別に見ると次のような割合になっています。

総コレステロール

1009_2■ 男性
20代:86%
30代:76%
40代:65%
50代:69%
60代:73%
70代:78%

総コレステロール値が240mg/dL以上の割合は男性が10.3%、女性が16.8%と女性の方が高い傾向にあります。

LDLコレステロール

■ 男性
20代:74%
30代:60%
40代:47%
50代:54%
60代:57%
70代:72%

40代のLDLコレステロール値を見ると、正常範囲よりも異常値を示す割合の人の方が多く、半分以上もの人が異常ありということになります。

男性のコレステロールが上がる原因

体内に存在するコレステロールは80%が体内で合成され、20%は食品から摂取されます。体内のコレステロールの量は主に肝臓で調整されており、食品からの摂取が多い時は体内で合成されるコレステロールが減るという仕組みになっています。

男性のコレステロールが上がる原因として考えられることは次の通りです。

1. アルコールによって肝機能が低下し、体内の調整機能が上手くいかなくなる
2. 脂質の多いこってりとした食事を好む
3. 食事の摂取量が多い
4. 健康について関心を持たない人が多い
5. 仕事をしているので運動をする時間の確保が難しい

このように男性のコレステロール値が上昇する原因は、普段の食生活と運動習慣が大きく影響しているといえます。

コレステロールが高い男性におすすめの対策

運動

1009_4コレステロールを下げるためには有酸素運動がおすすめです。
有酸素運動は酸素をとり入れながら行う運動で、20分以上継続することで脂肪燃焼の効果が得られます。

運動は継続できるということが一番大切ですので、無理なく続けられる週に3回程度を目安として行いましょう。

中性脂肪は肥満の原因となりますが、LDLコレステロールを増やす原因にもなっています。肥満を改善することで、LDLコレステロールを増やす中性脂肪が減少すれば、自然にコレステロール値が減少してくるでしょう。

有酸素運動は以下のようなものが挙げられます。

  • ウォーキング (30分で80~100kcalの消費)
  • 水中ウォーキング (1時間で250kcalの消費) 
  • サイクリング (1時間で380kcalの消費)

基本的には力まなくても良いもの、軽く息が弾む程度の運動が効果的です。
もし時間の確保が難しい場合は、いつもよりも一駅前で降りる、エレベーターではなく階段を使用するなど、普段の生活の中で工夫してみましょう。

食事

コレステロール値を改善するためには規則正しい食生活を意識しなくてはなりません。
基本的なポイントは次のとおりです。

暴飲暴食をしない
摂取エネルギー量が多くなると肥満のリスクが高まります。
中性脂肪が増加することによってコレステロール値も上昇してしまうため、適正なエネルギー量の摂取を心がけましょう。

40代の男性の平均的な1日の必要エネルギー量の目安は2,600kcalです。
外食をするときやコンビニでお弁当を買うときは食品の栄養表示を意識してみましょう。

糖質・脂質をとりすぎない
1009_6脂質はもちろん、糖質のとりすぎもコレステロールの増加に繋がります。
炭水化物や揚げ物などを食べ過ぎないようにしましょう。1回の食事でのごはんの量の目安は250gまで、揚げ物は週に2回ほどに抑えておくのが良いでしょう。

アルコールを控える
アルコールの摂取は肝機能を低下させ、コレステロールの処理能力を低下させます。
アルコールは1日20g(ビールならジョッキ1杯)までとし、週に2回は休肝日を作り、できれば禁酒をするのが望ましいです。

腸内の善玉菌を増やす納豆やヨーグルト、食物繊維の摂取はコレステロールを低下させる効果があるのでどんどんとり入れていきましょう。

男性に向けたアドバイスの結論

改定されたコレステロールの基準値は、男性では緩くなっていますが、だからといって安心してはいけません。成人男性のコレステロールの平均値は199.6mg/dLと高く、日々の生活習慣によってはすぐに基準値を超えてしまう位置にあります。

特に40歳代においては、半分以上の割合でLDLコレステロールが高く、注意が必要です。他の年代でも約3割の人が異常値を示すため油断はできません。

コレステロールを増やさない、または減らすためには、運動や食生活の改善が必要です。運動においてはウォーキングなどの息が弾む程度の有酸素運動を日々の習慣として定着させ、継続させることが一番大切です。

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食生活はエネルギーを過剰にとりすぎないこと、アルコールを控えることを重点的に守りましょう。コレステロールの改善に役立つ乳製品や食物繊維も意識できると、さらに効果が期待できます。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。