血中のコレステロールが高いと指摘される男性は、基本的に食べることが大好きな方が多いです。
なので、コレステロールが高いと結果が出たからといって、なかなか食生活を変えるモチベーションが上がらないものです。
そんな時は、コレステロールが下がる食材をメニューに散りばめて、ボリュームや味を満足させると効果的です。
毎日食べるお米や味噌汁にも一工夫して、毎日コレステロール対策をしていきましょう。
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しっかり噛んで大満足メニュー
- 豚ヒレ肉のピカタお好み焼き風
- タコの酢の物
- 生姜入り味噌汁
- もち麦ごはんのとろろがけ
これらの作り方と、コレステロールにどんな良い効果があるのかを解説していきます。
上記全て食べると、1食分の合計カロリーは777kcalになります。
では、作り方について見ていきましょう。
豚肉のピカタお好み焼き風(所要時間15分)
豚ヒレ肉は脂身が少ない部分です。
料理方法がヒレカツ位しか思い浮かばない人も多いと思いますが、卵をからめて焼いたピカタにすると、低カロリーなのでたっぷり食べられますよ。
材料(大人2人分)
- 豚ヒレ肉 300g
- 小麦粉 まぶす用
- 卵 2個
- 塩コショウ 少々
- サラダ油 小さじ2
- ウスターソース 大さじ2
- マヨネーズ 大さじ2
- 青のり 少々
- 削り節 少々
- キャベツ 葉1枚
作り方
- 豚ヒレ肉は10切れに切り、綿棒などで叩いて柔らかくします。
- 豚ヒレ肉に小麦粉をまぶします。
- 卵を溶いて、塩コショウで調味します。
- フライパンにサラダ油をしいて熱します。
- 豚ヒレ肉を卵にくぐらせ、フライパンで焼いていきます。
- キャベツは千切りにします。
- 皿に豚肉とキャベツを盛り付けたら、ウスターソース、マヨネーズ、青のり、削り節をお好み焼きのようにかけます。
この料理がコレステロール値に効果的な理由
コレステロールが高くなる原因として、肉の脂(飽和脂肪酸)の摂り過ぎがあります。
飽和脂肪酸は、体内でコレステロールを作る原料になってしまいます。
この料理では豚ヒレ肉を1人分150g使って、脂肪は2.9gしかありません。
同じ量の豚肉でも、部位を変えて豚ロース肉にすると28.8gとその量は10倍にもなります。
脂の少ない肉は、いくら柔かくてもあまり美味しくないと思っている男性も多いです。
特に、血中コレステロール値が高い男性は脂のコッテリ感を好みます。
そのような人でも、このレシピではソースやマヨネーズをちょっと多めに使うので、豚ヒレ肉でも十分満足してもらえるメニューになります。
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タコの酢の物(所要時間10分)
こってりとした主菜には、さっぱりとした酢の物が合います。
しっかり噛むタコを加えるとこで、早食いも防止でき、食べ過ぎを防ぐことができます。
材料(大人2人分)
- 生食用タコ 60g
- カットわかめ 2g
- きゅうり 1本
- 穀物酢 大さじ2
- 醤油 小さじ2
- 砂糖 小さじ2
作り方
- きゅうりはスライサーに直角に立てて、薄切りにします。
- タコは一口大に切ります。
- カットわかめは水で戻しておきます。
- 穀物酢、醤油、砂糖を混ぜ合わせます。
- きゅうり、タコ、絞って水気を切ったワカメを4で和えます。
この料理がコレステロール値に効果的な理由
タコにはタウリンという成分が多く含まれ、タウリンは肝臓で胆汁酸を作るように促す働きをします。
胆汁酸の材料となるのがコレステロールですので、胆汁酸がたくさん作られれば、それだけコレステロールが使われて、結果として血中のコレステロールは減るのです。
タコはスーパーで買うと足1本などの単位で売っており、なかなかちょっとだけ買うとはいかない食材ですね。タコが余った場合は、ラップにぴったり包んで、ジップロックなどの袋に入れれば冷凍保存できます。
残ったタコは、後日にたこ飯などにするのも良いですね。
生姜入り味噌汁(所要時間5分)
いつもの味噌汁も、味噌はコレステロールを下げる効果のある大豆製品なので十分効果があるのですが、さらに生姜を加えて効果アップしましょう。
作り方
- 水350mlを鍋に入れ、顆粒だしの素を入れて沸かします。
- 沸騰したら豆腐と小口切りにしたねぎを加えます。
- 1,2分後に火を止め、味噌を溶きます。
- 汁椀に注ぐ直前におろし生姜を加えます。
この料理がコレステロール値に効果的な理由
味噌や豆腐に含まれる大豆は、さまざまな成分が血中コレステロールを低下させる働きをします。
豆腐は絹ごし豆腐よりも木綿豆腐の方が大豆の成分が多く含まれているのでおすすめです。
生姜は昔から健康食品として、そして漢方の1つとしても様々に用いられてきました。
近年生姜の研究も進み、血中コレステロールの低下作用を示す研究結果も出ています。
味噌汁に小さじ1杯程度加えると簡単に摂れますので、毎日続けられますね。
生の生姜をその都度すり下ろした方が美味しいですが、チューブのものでも構いません。
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もち麦ごはんのとろろがけ(所要時間10分※炊飯時間を除く)
麦ごはんというと、お米が摂れない地域でお米の量を増やすために用いられてきた方法です。
しかし現在ではその麦の健康効果が注目されています。
しかし、麦飯ははやりちょっと食べにくいです。
そんな時にも、昔からの知恵であるとろろをかけることによって、とても食べやすくなります。
材料(大人2人分)
- 米 100g
- もち麦 35g
- 長芋 100g
- 顆粒だし 小さじ1
- 水 30ml
- 醤油 小さじ1
作り方(米1合として)
- お米を研ぎ、しっかり水を切ります。
- お米にもち麦を加え、混ぜます。
- お米分の水200mlをともち麦の水100mlの合計300ml加えます。
- 炊飯器の通常モードで炊きます。
- ご飯を1人分1/3盛り付けます。
- 長芋を擦り下ろし、顆粒だし、水、醤油を加えます。
- 6をもち麦ごはんにかけます。
この料理がコレステロール値に効果的な理由
もち麦はβ-グルカンという水溶性食物繊維を含み、これが一緒に食べたコレステロールを吸着して排出する働きをします。
体内に取り込むコレステロールが減るので、結果として血中コレステロールの低下に繋がります。
さらに、長芋に含まれるムチンも水溶性食物繊維なので、ダブルの効果が期待できます。
まとめ
コレステロールが高い男性におすすめの方法は、見た目のボリュームを上げて満足するメニューにすることです。
ボリュームアップというと野菜を多くする方法が直ぐに思いつきますが、野菜ではなかなか満足できないのが男性の本音です。
そんな時は脂肪分の少ない肉を選んでたっぷり食べてのがおすすめです。
さらに、血中コレステロールを下げる食材を日々のメニューに少しづつ加え、毎日コレステロール対策をしていきましょう。
少しの積み重ねが徐々に数値を改善してくれるはずです。
フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。
医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。