ポリフェノールの一種「プロシアニジン」がコレステロールを下げる理由とおすすめの摂り方

1096_25数年前よりポリフェノールが注目され、赤ワインチョコレートなどが流行しました。

ポリフェノールには多くの種類があり、さまざまな食品に含まれています。

そのポリフェノールの1つが「プロシアニジン」です。

プロシアニジンとは聞き慣れないポリフェノールかもしれませんが、実は日本人にとってなじみ深い、とある果物に多く含まれるポリフェノールなのです。

そのプロシアニジンとコレステロールの関係や摂り方などを、栄養士が説明します。

プロシアニジンはどんな成分?

1096_21プロシアニジンはポリフェノールの1つです。

ポリフェノールと言えば、日本人にとってなじみ深いのはカテキンですね。

カテキンは緑茶などに多く含まれています。

そのカテキンが重合体になったものが「プロシアニジン」です。

重合体とは「数多くくっついたもの」のことです。カテキンがたくさん連なったものが、プロシアニジンです。

プロシアニジンは、果物の中でも「りんご」に多く含まれています。
りんごが悪玉コレステロールを下げて善玉コレステロールを増加させる

りんごに含まれているポリフェノールの内、45~60%がこのプロシアニジンになります。

りんごに含まれているポリフェノールは約50種類ほどと確認されています。

りんごの部位によって含まれているポリフェノールは違いますが、プロシアニジンは果肉の部分に多く含まれています。

プロシアニジンはさまざまな種類(異性体)があり、なかなか分離して単独で研究するのが難しい成分です。

なので、リンゴポリフェノールとして一括りで研究が進んでいます。

ヨーロッパには「1日1個のりんごは医者知らず」という古いことわざがあります。

これは、昔の人がポリフェノールやプロシアニジンの存在を知らなくても、リンゴのさまざまな健康効果を経験的に知っていたということでしょう。

プロシアニジンとコレステロールの関係

プロシアニジンに限らず、ポリフェノール全般にはコレステロールを直接低下させる効果はありません。

しかし、次のような働きにより、間接的に悪玉コレステロールに対し、改善効果が表れるのです。

プロシアニジンの脂肪吸収を抑える効果

1096_24プロシアニジンを主体とするリンゴポリフェノールには、脂肪の吸収を抑える効果がわかっています。

食事で摂った脂肪は、リパーゼという消化酵素で分解されてから体に吸収されます。

リンゴポリフェノールは、リパーゼの邪魔をして、脂肪の吸収を減らす効果があります。

脂肪は肝臓でコレステロールを作る材料として使われますので、脂肪の吸収が減ると、コレステロールの合成も減り、結果として血中コレステロールが減ることに繋がります。

プロシアニジンの抗酸化作用

さらに、プロシアニジンをはじめ、ポリフェノールは高い抗酸化力を持っています。

抗酸化力とは、酸素が物質を錆びさせるのを防ぐ力です。

悪玉コレステロールは、血液中に流れている量が多いと、血管を傷つけて動脈硬化を進ませてしまいます。

さらに、ストレスや不健康な生活習慣などが原因で体内に活性酸素が増えると、悪玉コレステロールは活性酸素により酸化されて、もっと血管や心臓に悪さをする「酸化悪玉コレステロール」に変わるのです。

プロシアニジンは、抗酸化力で活性酸素を減らし、悪玉コレステロールが酸化悪玉コレステロールになるのを防ぎます。

よって、動脈硬化から起こる心血管疾患や脳血管疾患のリスクを減らすことになるのです。

このように、プロシアニジンは血中コレステロールが高い人にとって、直接的ではありませんが、メリットの多い成分なのです。

プロシアニジンの摂り方

1096_23プロシアニジンは、りんごの果肉の部分に多く含まれていますので、リンゴの皮をむいて食べる習慣が多い日本ではとても摂りやすく、助かりますね。

しかし、リンゴポリフェノールの効果を全て摂ろうとした場合は、皮も食べる方がおススメです。

しかし、りんごの皮は口当たりが悪く、なかなか食べづらいですよね。

ですが嬉しいことに、リンゴポリフェノールは熱に強いので、焼きりんごにしたり、リンゴジャムにしたり、アップルパイにしても十分効果が得られますので、ぜひ皮も一緒に摂るようにしてください。

もう1つの適した摂り方は、リンゴジュースにすることです。

りんごをお菓子に加工してしまいますと、砂糖やバターなどの糖質や脂質を多く摂ることになるので、毎日食べてしまっては逆効果です。

なので、りんごを皮まで美味しく食べるには、ミキサーでジュースにすると皮も摂りやすく、毎日続けやすいので最もおススメです。

さらに、りんごは食物繊維も豊富な果物です。食物繊維は、食事に含まれるコレステロールを吸着し、体内に吸収されるのを防ぎます。

ジュースにする際には、リンゴの食物繊維を分けてしまうジューサーではなく、リンゴ全部をジュースにするミキサーの方が適しています。

りんごを食べるタイミングは、食事中の脂肪吸収に抑えるためにも、食後のデザートとして食直後に摂るのが適しています。

食べる量は、糖分などの摂り過ぎを防ぐためにも、1日で自分の握りこぶし1個分程度までにしましょう。

結論

1096_26ポリフェノールの1種であるプロシアニジンは、カテキンの重合体で、リンゴに多く含まれています。

プロシアニジンはリンゴポリフェノールとして研究されており、脂肪の吸収を減らす効果があることから、脂肪から合成されるコレステロールも減少し、血中のコレステロールを低下させてくれます。

さらに、ポリフェノールの抗酸化作用により、悪玉コレステロールが酸化悪玉コレステロールという、より悪さをするコレステロールになることを防ぎます。

プロシアニジンはりんごの果肉部分に多く含まれます。1日で自分の握りこぶし1個分を目安に、食後のデザートに登場させてください。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。