抗酸化成分アスタキサンチンがコレステロールが高い人におすすめの理由・メカニズム、おすすめの摂り方

話題の成分アスタキサンチンアスタキサンチンは、美容成分としてや、視力回復・眼精疲労などに効果が期待できるとして話題になっている成分です。

また、糖尿病予防や認知症予防に効果が期待できるとして、研究が進んでいます。

そんなアスタキサンチンですが、悪玉コレステロールを低下させる効果や、悪玉コレステロールと動脈硬化の関係に何らかの良い効果があるのではないかという研究も進められています。

アスタキサンチンが、コレステロールが高い人におススメの理由と、メカニズム、おススメの摂り方を栄養士が説明します。

アスタキサンチンはどんな成分?

アスタキサンチンが含まれている食べ物鮭のピンク色や、エビやカニなどの甲羅の色素がアスタキサンチンです。

トマトのリコピンや、人参のβカロチンと同じカロテノイドの一種です。

アスタキサンチンは、ビタミンやミネラルと違い、ヒトが生きていくうえで必須なものではありません

しかし、生活習慣病のリスクを減らす働きがあるとして、世界各地で研究が進められている成分の1つです。

アスタキサンチンが食品にどの位含まれているか、統一した測定方法がありませんが文部科学省で調べた量は以下の通りです。

アスタキサンチン量(100g中)
  • えび(殻付き) 5.4mg
  • 紅鮭 2.0mg
  • 銀鮭 0.97mg
  • いくら 0.87mg
  • 白鮭 0.16mg

アスタキサンチンは、色の濃い鮭(紅鮭>銀鮭>白鮭)の順で多いことがわかります。

日本で鮭というと、ほとんどが白鮭を指します。

また、鮭のアスタキサンチンは、産卵期にいくらに移ってしまうので、いくらのアスタキサンチン量は多いです。

エビの含有量が多いのは、アスタキサンチンが熱を加えると色が濃くなる性質から、殻に多いことが判ります。

アスタキサンチンとコレステロールの関係

アスタキサンチンはガンとの関係性がだいぶ昔から研究されています。

アスタキサンチンとコレステロールの関係も研究が進んでいますが、アスタキサンチンには直接悪玉コレステロールを低下させる効果があるという結果が出ていません。

しかしながら、アスタキサンチンには強い抗酸化力があります。抗酸化力とは、活性酸素の働きを抑える力のことです。

悪玉コレステロールが血液中に多くなると、血管を硬くして詰まらせる動脈硬化の原因となりますが、悪玉コレステレールが酸化されて「酸化悪玉コレステロール」になると、さらにその力が強くなり、動脈硬化をどんどん進ませてしまいます。

アスタキサンチンは持つ抗酸化力は、酸化悪玉コレステロールになるのを防ぐ力です。

抗酸化力をもつ成分は、ビタミンCやポリフェノール類などにもありますが、アスタキサンチンが属する「カロテノイド」は血液中でLDL(悪玉)やHDL(善玉)のリポタンパク質にくっ付いて血液内を動いています。(※悪玉コレステロールは、LDLというリポタンパクとコレステロールがくっ付いたものです。)

ですので、他の抗酸化力をもった成分よりも酸化悪玉コレステロールになるのを防ぐ力が強いのではないかと期待されているのです。

※「カロテノイド」とは、黄や赤などの色を示す天然の色素です。カロテノイドの働きはさまざまであり、植物では特に光合成や抗酸化作用に関わっています。人間では、ガンや心臓病の予防効果も期待されて研究が進んでいます。

アスタキサンチンの摂り方

アスタキサンチンの含まれる食事アスタキサンチンが含まれている食べ物は、鮭、えび、カニ、いくらが代表的です。

これらは日本人にとても馴染みのあるで、どれも摂りやすいですね。

アスタキサンチンを摂るならば、鮭の中でも紅鮭を選びます。

エビは殻ごと食べるとなると、干しエビやサクラエビで摂れます。

カニは甲羅を食べるのが難しいので、アスタキサンチンは摂りにくいですね。

いくらはコレステロールそのものが多く含まれているので、コレステロール対策としてはおススメできません

近年では、サプリメントの形でも販売されており、食事でなかなか取り入れられない場合には、サプリメントで摂取するのも良い方法です。

アスタキサンチンはどのくらい摂ったら良いのか、正確には示されていません。

1日3.6mg以上摂取すると、酸化悪玉コレステロールになるのを防ぐ効果が見られたという研究結果があるので、3.6mgは1つの目安と言えます。

鮭の1切れは大きいもので大体100gありますので、2切れ食べると十分な量になります。

鮭の缶詰や、乾燥サクラエビなども上手に使って摂ってみましょう。

リコピンの多い食べ物の代表は、もちろんトマトです。柿やスイカなどにも含まれています。

アスタキサンチンの多い鮭と、リコピンの多いトマトを一緒に摂る料理は、「鮭のトマトのパスタ」などが良いですね。1皿で両方摂れるお得な料理です。

結論

アスタキサンチンは鮭、エビやカニの甲羅に含まれている赤い色素の成分で、カロテノイドの一種です。

アスタキサンチンに悪玉コレステロールを直接減らす効果は認められていませんが、強い抗酸化力を持っており、悪玉コレステロールが、より悪い作用を示す酸化悪玉コレステロールになるのを防ぐ効果が期待できます。

アスタキサンチンの摂取推奨量は示されていませんが、研究結果から1日3.6g程摂ります。

リコピンと相性が良く、抗酸化力がより強く作用する研究結果があるので、リコピンが多いトマトと一緒に摂ることがおススメです。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。