30代男性・女性の体の変化と悪玉コレステロール対策

30代のコレステロール対策30代で悪玉コレステロールが高いと指摘される場合は、多くは生活習慣に問題があります。10代20代では大丈夫だった生活習慣でも、30代になると受け止められる余裕がなくなってきて、とうとう悪玉コレステロール値の悪化という数字で表れてきます。

まれに家族性高コレステロール血症という、遺伝で高い場合もありますが、その場合はもっと若い頃から指摘されています。

30代でどのような生活習慣が、悪玉コレステロールの増加につながっているのでしょうか?栄養士としての知識、経験をもとにアドバイスをします。

30代になると運動不足が増えてくる

運動不足30代になると、仕事が充実してきてワーカホリック(仕事中毒者)になっている人もいますね。趣味で続けていたスポーツも、どんどん若い世代が入ってきて「もう引退だよ」なんて笑いながら止めてしまうこともあります。もう若くないからと、階段を使わなくなったり、使い走りの雑用も若い世代がやってくれるとなると、いつの間にか運動不足となっていきます。

人は、いきなり運動不足になるわけではありません。1つ動かなくなり、また1つやらなくなり…を繰り返して、気が付けば運動をする口実が無くなってしまっていきます。階段を使ったり、若い世代と同じように動くことを止めてはいけません。

厚生労働省から運動の指針として、「成人は毎日60分以上の歩行以上の運動をすること」を示されています。(参考:厚生労働省 健康づくりのための身体活動基準 2013 (概要)

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責任が上がり、ストレスが増えてくる

30代のストレスストレスは、もともと悪いものではありません、適度なストレスは生活に張りが生まれて、達成感につながります。人間はストレスがかかると、副腎という臓器から副腎皮質ホルモンが分泌されてストレスに対抗しようとします。この副腎皮質ホルモンの材料となるのが悪玉コレステロールです。

多くのストレスを感じると、副腎皮質ホルモンを大量に作ろうとして、材料となる悪玉コレステロールが大量に血液に流れ出します。これがストレスで悪玉コレステロールが上がってしまう理由です。30代は、ストレスを解消する方法を様々に用意しておくことが大事です。
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30代はご褒美の暴飲暴食が増えてくる

焼肉仕事に頑張る30代ともなれば、お金に少し余裕が出てきます。そんな時につい「頑張った自分にご褒美!」「ストレス解消に美味しい物を食べよう!」といった理由で食べ過ぎてしまいがちです。

美味しいものが、健康に良く、コレステロールを下げてくれるものだと良いのです。ですが、多くの場合は悪玉コレステロールを上げる食べ物が多いです。焼き肉も美味しいのは脂身たっぷりのカルビですね。女性が好きなスイーツにはたっぷりバターや生クリームが使われています。これらは体の中で悪玉コレステロールの材料となるのです。

20代では、ファッションやレジャーでお金を使うことも多いので、食費を削ってそちらにまわしがちです。30代になると、食べることに重きを置き始める人が多くなります。美味しいものを食べ、心が満たされるのことはとても良いのですが、とれたての野菜や新鮮な魚など、体にとっても満たされる食べ物を選択したいですね。

肉の脂身が大好き… 避けるべき肉、食べてもいい肉はどれか?

30代で悪玉コレステロールが上がってしまう原因の食べ物は、肉の脂であることが多いです。では、肉の脂はどの位ついているのでしょうか?身近な肉を見比べてみましょう。

豚肉
  • 豚ヒレ100g 脂質1.9g
  • 豚ロース100g 脂質19.2g
  • 豚バラ100g 脂質34.6g
牛肉
  • 牛ヒレ100g 脂質4.8g
  • 牛バラ100g 脂質42.6g
  • 牛肩ロース100g 脂質26.4g
鶏肉
  • 鶏モモ(皮なし)100g 脂質3.9g
  • 鶏モモ(皮あり)100g 脂質14.0g
  • 鶏ムネ(皮なし)100g 脂質1.2g
  • 鶏ムネ(皮あり)100g 脂質11.6g

焼き肉でカルビというと、牛バラ肉のことです。同じ牛肉の量でも、ヒレ肉に対してバラ肉は脂肪の量が10倍です。バラ肉は、100g食べると半分近く脂肪ということです。豚肉のロース肉は、トンカツに使われる肉です。同じトンカツでもロース肉の脂肪の量は、ヒレ肉の10倍になります。鶏肉は、モモでもムネでも大差はありません。皮があるかないかが大きな差となります。

つまり、コレステロールが高めの30代に積極的に選んでほしい肉は牛ヒレ肉、豚ヒレ肉、皮なしの鶏胸肉になります。反対に、豚バラ肉、牛バラ肉、皮つきの鶏もも肉は脂身が多いため、避けた方がよいでしょう。

若い内はこれらの脂肪も、消化できていました。それに、肉は高いので安い炭水化物(ご飯やパン)でお腹を満たすような食生活をしていたと思います。30代でお金に余裕ができると、「肉をたっぷり食べる=脂身をたっぷり食べる」となってしまいがちですね。仕事を頑張ろうとする時に、肉を食べるのは良いことですが、脂身ができるだけ少なくなるように考えて食べるようにすることが大事になります。

30代男性でデスクワーク中心の仕事をしている人にとって、1日に摂る脂肪分の適量は1日に51.1~76.6g程度です。焼き肉では牛カルビ1人前食べれば、他の食事から摂る脂質もありますので、十分満たしてしまいます。ちょっと食べ過ぎるとかなりのオーバーになってしまいます。

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結論

30代は運動不足、大きいストレス、暴飲暴食などが起きやすいです。生活習慣が乱れていると気が付きにくいほど、日々の仕事や家庭が忙しい年代です。なので、生活習慣の改善を意識して行わないと、悪玉コレステロール値の改善は見込めません。1日60分のウォーキング程体を動かすようにし、ストレスの解消方法を持ち、油の多い肉や甘いものを控えるようにすることが大事です。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。