果物(ザクロ、レモン、パイナップル)には悪玉コレステロールを下げる効果があるが摂取量には要注意

1678_3甘くてみずみずしい果物は、嗜好品としての要素が大きい食品ですが、日本人に不足しがちなビタミンCやカリウムなどの貴重な供給源となるだけではなく、果物によってはコレステロールを下げる効果をもたらしてくれるものもあります。

今回はザクロ・レモン・パイナップルの3つに注目し、それぞれに含まれる栄養成分とコレステロールとの関係や、とり入れ方のポイントについて解説していきます。

ザクロ・レモン・パイナップルってどんな食べ物?

ザクロについて

1678_1健康や美容に良いとされており、甘酸っぱい味が人気の果物ですが、日本では生で食べられることは少なく、ジュースやデザートに使用されることが多い果物です。

100g中のカロリーは56kcalで、むくみや高血圧の予防に効果のあるカリウムが多く含まれています。

特に注目したいポイントは、アントシアニンやタンニンという抗酸化作用を持つポリフェノール成分が含まれている点。さまざまな生活習慣病やがん予防にも効果的です。

レモンについて

レモンは果実としての利用は少なく、果汁を料理に活用されることが多い果物です。また、料理やデザートなどの彩りとして、華を添える食材としても役立ちます。

レモン◯個分のビタミンCという表現がされるように、レモンはビタミンCがたっぷりと含まれる果物です。ビタミンCには風邪予防や抗ストレス作用があります。また、疲労回復に効果的なクエン酸も豊富に含まれています。

パイナップルについて

1678_4生のパイナップルは100g中51kcalで、多く含まれる栄養素には骨の形成に関わるマンガンや疲労回復に効果的なビタミンB1が挙げられます。

また、たんぱく質分解するブロメラインという酵素が含まれているのも特徴で、肉を柔らかくし、消化を良くしてくれることから、この作用を利用して料理に用いられることも多くなっています。

コレステロールを下げるメカニズム

ザクロに含まれるコレステロールを下げる成分

約5,000種類もあるといわれているポリフェノールは、多くの食材に含まれる天然成分で、色素や渋み、苦味、アクなどの成分のことをいいます。ザクロには色々な種類のポリフェノールが含まれており、特に色素成分のアントシアニンがコレステロールを下げるという部分に関わっています。

これは脂質異常症の患者120名に対して、320mg/日アントシアニンを2週間投与した群と、偽薬を投与した群を比較したところ、悪玉コレステロールの減少に有意な差が見られた研究から証明されています。

レモンに含まれるコレステロールを下げる成分

レモンにはコレステロールを下げる効果を持つ栄養成分を確認することはできませんでした。しかし、レモンはビタミンCの含有量が多く、美肌効果や免疫力を高める効果があります。そのままで食べることが苦手な人も多いと思いますので、酢の代わりとして、色々な料理加えて楽しみましょう。

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パイナップルに含まれるコレステロールを下げる成分

パイナップルもレモン同様にコレステロールを下げる効果を持つ栄養成分を確認することはできませんでした。しかし、便通改善効果のある不溶性食物繊維の量は他の果物と比較すると多く、その量は食物繊維が多いとされているバナナ以上です。ダイエットや便秘に悩んでいる人は積極的にとり入れてみましょう。

コレステロールが高い人に適した果物のとり方

ザクロのオススメのとり入れ方と量について

ザクロの果実はあまりスーパーに並ぶことはないので、手軽に購入ができることを考えると、ザクロジュースというとり入れ方が一番良いでしょう。抗酸化作用を持ち、さまざまな病気の予防に役立つポリフェノールは、1日1,000~1,500mgの摂取で効果を感じられるといわれています。

実際に生の果実でこの量を摂取しようとすると、大量に食べる必要があり現実的ではありません。これに対してザクロジュースは、商品にもよりますが、コップ1杯(230ml)で約600mgものポリフェノールの摂取が可能であり、ポリフェノールが多いとされているワインと同じくらいの量になります。

1678_7毎日、コップ2杯ほどのザクロジュースを取り入れることで、ポリフェノールからの健康効果を感じられます。

また、ポリフェノールはコーヒーやチョコレートなどにも含まれており、意識しなくても自然にとり入れられていることも多いです。ザクロジュースを1杯だけでも飲んでいれば1日の摂取量をクリアできている可能性が高いでしょう。

しかし、ザクロに含まれるタンニンは、摂りすぎるとめまいや下痢、嘔吐を引き起こすといわれています。特に皮の部分に多く含まれており、ジュースには皮を含んでいるものもあることから、過剰摂取は控えたほうが良さそうです。

また、ポリフェノールの効果の持続時間は2~3時間程度と短めです。一度に多くとり入れるのではなく、1日の中で数回に分けてとり入れることで、より良い効果を得ることができるでしょう。

レモンのオススメのとり入れ方と量について

レモンはビタミンCをたっぷりととることができますが、生の果実をそのまま食べよりも果汁として利用されることの方が多い果物です。レモンはカロリーが低く、食べ過ぎる心配もないと思われるので、肥満の原因にはなることは滅多になく、コレステロールを上げる心配もいりません。

ビタミンCは摂りすぎても、不要な分は尿として排泄されるため、過剰症は見られません。成人の1日の摂取推奨量は100mgとされており、これはちょうどレモン1個分に当たります。他の食品にもビタミンCは含まれていますので、レモンを使用したドリンクなどを少しとり入れてみるだけでも、簡単にクリアできる量でしょう。

パイナップルのオススメのとり入れ方と量について

パイナップルは熟した状態で食べるのが一番美味しくオススメです。果物の1日の摂取目標量は200gとされおり、その量のパイナップルを食べても100kcal程度なのでとてもヘルシーです。食物繊維も多く含まれ、ビタミンやミネラルからも色々な効果を期待することができます。

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缶詰のパイナップルは保存ができ、手軽に食べることができますが、甘いシロップに浸かったパイナップルはカロリーが高く食べ過ぎは肥満の元です。体脂肪が増加するとコレステロールを上げる原因にもなるので注意しましょう。

結論

健康や美容に良いとして人気のザクロには、コレステロールを下げる効果のあるポリフェノールが含まれています。1日コップ2杯のザクロジュースを飲めば、コレステロールを下げる効果が期待できます。生活習慣病やがん予防にも効果があることから、是非毎日の習慣としてとり入れて欲しい果物の一つです。

レモンやパイナップルにはコレステロールを下げる栄養成分は確認できませんが、ビタミンやミネラル、食物繊維の供給源となる栄養価の高い果物です。摂取量を目安にして、普段から食卓にとり入れてみましょう。

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 監修者 大見 貴秀医師


フリーランスの麻酔科医として複数の病院で勤務。生活習慣病アドバイザー、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本麻酔科学会会員、日本抗加齢医学学会(アンチエイジング学会)会員。

医師として生活の質を上げ、楽しく健やかな毎日を過ごして頂くため「健康」に関する執筆も行っています。